榛名宅探訪記前編・ぼくのなつやすみ

　と、いうわけで（どういうわけだ）

　某友人、仮名榛名宅探訪記。
　ことのきっかけは約一ヶ月前。

　「おい、秋丸、トマトってどうやって育てんだ？」
　「…はあ？
　「いや、オレパスタ好きだろ？
　　自分でトマトとか唐辛子とか育てて食べてみてえよなーって」
　「そ、そうなのか。
　　ミニトマトとかなら自宅のベランダで家庭菜園出来るよな」
　「そっか、やってみる！
　　じゃあな！」

　一体何なのかと思っていた後日、
　榛名からバジルとトマトと唐辛子を買ったという報告が。
　自分で育てたバジルとトマトと唐辛子でパスタを作って
　食べる野望に一直線。
　無事発芽したらしく健やかな成長を報告される日々だったのですが…

　「おい、秋丸。
　　どうしよう、トマトが大きくなりすぎて傾いてきちまったぜ」
　「あー、プランターちっちゃいんじゃない？」
　「だよなあ。
　　バジルも唐辛子も結構大きくなってきたし…」
　　よし、秋丸！
　　お前７月の連休に植え替え手伝いに来てくんね？」
　「え、でも先約あるし」
　「よし、じゃあその次の土日な！
　　頼んだぜ！」

　…ねえ、榛名。
　オレたちの家ってフォッサ・マグナを超えるって分かってる…？
　
　と、いうような経緯で
　院のカリキュラムをこなしながら
　クーラー病と戦ったり
　その凱旋の身で（病み上がりで）前期打ち上げに出たり
　ちょっとだけHPが点滅しだした頃。

　「おい、榛名。
　どうせオレお盆にもそっち行くだろ？
　その時にまとめてゆっく」
　「はぁ？
　　なんでいきなりんなこと云い出すんだよ、
　　その頃にはもうトマト大きくなり過ぎてるかも知れねぇだろ！
　　７月中じゃねえと間に合わねんだよ、いいから来い！」
　「…分かったよ、行くよ」
　
　そして夜行のバスを取ったり払い込みに行ったりが付け加わり
　当日の夜。
　（出発の日も帰宅日も院＆仕事があるため夜行一択）
　院から帰って３時間は休めるなと横になって意識を飛ばしていると。

　RRRRR。

　当の榛名から電話があり、時間を気にしながらも
　復活のキャラやグッズについてなどベッドに寝転がりながら
　ぐだぐだ話し込んでいると。

　やはり、遅れた。

　もう深夜だから本数が少なくて目測誤った…。
　さあ着いた！と走り出したら、

　痛ぇえええええっ！

　しまったぁああ、風邪の高熱の影響か全身が筋肉通なの忘れてたぁあああ！

　あいたたた、とよろめきながら夜行バスへ。
　当然間に合わずチケットを買いなおす羽目に。
　ていうか、実は最初から

　慌てて電車を降りたときにチケットを置いてきちゃったから
　どっちにしろ買い直しだったんだけどな！

　買えて滑り込んだ便は最終便だったぜひゃっほい！
　いっつ・あ・みらくる！

　電話で榛名本人に出発報告の電話して無事（…？）出発。

　榛名の呆れたような痛ましい失笑にこっちも笑うしかありませんでした…。
　

　後編に、続く。